パキスタンに着いたけど、何故かカラチに

2014 年11月20日 


 昨日パキスタンに着きました。でも今回はカラチにです。どうしてこうなったかというと、長くなるけど割愛する方が面倒なのでだらだらと書きます。


 いつものようにバンコクに着いたらすぐに、イスラマバード行きの航空券を探したのですが、タイ航空だと片道13500バーツ(48000円ぐらい)もする上に、到着時刻が夜の10時半ときた。となるとイミグレーションを通って預けた荷物を取って、両替して空港を出る時は夜中の12時になるだろう。治安が悪いパキスタンで女一人でタクシーに乗るのは、いくら心臓が強い私でも躊躇してしまう。レディオ・キャブというハイヤーは割合信用できるが、これは事前に予約しておかねばならない。いつも私がお世話になるファジアに頼めばよいのだが、ファジアは現在、下の息子ヤワルの留学にドイツまでくっついていってしまって留守なのだ。


 もし無事にタクシーに乗ってファジアが留守の家に夜中に着いても、誰が門を開けてくれるのか。前にそんなに遅くない時間に着いた時ちょうど停電していて、門の呼び出しベルが鳴らなくて、門を叩いたりいろいろやったがだめで、結局隣りの使用人の人が隣りの家の、こちらの使用人の部屋に近いところから呼んでようやく開けてもらったことがあるので、真夜中にそんな状況になりたくない。


 こんなことを、私が渋い顔して頭の中で考えていたら、旅行代理店のシーク教徒のお兄さんが、「じゃあ、カラチに行くっていうのはどう?空港税やら含めて7900バーツ(28000円)だよ」というので、「カラチからイスラマバード行きの国内航空券を付けるといくら?」ときいたら、「それが、国内線だと8000バーツ(28400円)するんだよ」というのだ。「えー!それじゃあ、カラチまでの航空券より高いじゃん。カラチの空港で買えばもっと安いはず」と部屋に戻ってネットで調べてみると、パキスタン航空は11000いくらルピー(12730円以上)、シャヒーン航空は8800ぐらい(10200円)、エアブルー航空も8000いくらルピーとわかった。そしてみんな夕方発のイスラマバード行きのフライトがある。直接タイ航空でイスラマバードに行くのと、値段的にはたいして差はないが、これら3つのうち一つで行けば、夜とはいえ9時前に空港に着くからぎりぎりセーフというところだから、よっしゃ、今回はカラチ経由で行ってみようと決めた。


 もちろんバンコクからカラチまで直行するわけではない。スリランカ航空だからコロンボでいったん降りて乗り継ぐことになる。だからバンコク発7時20分と早い出発となる。ということは4時のエアポートバスに乗らないといけない。ということは3時すぎには起きなきゃいかんということだ。今回父が使っていたシンプルな目覚まし時計を置いてきたので、パキスタンで使っているガラ系携帯電話を引っぱりだしてセットするが、ずーと使ってなかったので、ほんとうに鳴ってくれるのか今一信用できず、一日前から早起きの練習をしたりした。


 当日は緊張していて、目覚ましの前に起きたが、目覚ましも鳴ってくれ、宿のモーニングコールもわざわざ4階まで来て戸を叩いて起こしに来てくれた。(どこかの宿では頼んだのに忘れられてしまったことがある。)

 スリランカ航空の機体はなかなか乗り心地がよく、それぞれの席の前に、映画、音楽など自分で選んで観れるスクリーン端末もついている。パキスタン航空よりずっといいのは間違いない。


 わりあい快適に機上を過ごして、カラチには予定より少し早く午後4時前に到着。これだったら今日中にイスラマバードに着けるかもと内心喜んだのだが、残念!8800ルピーとインターネットに載せていたシャヒーン航空のイスラマバードまでの値段は倍の16000ルピーに値上がりしていたのだ。(突然倍に値上げってあり得ますか?)前に航空機事故を起こしているからあまり乗りたくないエアーブルーに行くと、航空券は8100ルピーでほっとしたが、「今日はない」というのです。「ないって満席ってこと?」ときくと、「今日はフライトがありません」だと。ではなんでインターネットに毎日って載せるのだ!と怒ったってどうしようもない。明日の航空券を買って、今日はカラチに泊まることにする。


 タクシー案内のところに行って、どこかエコノミーの宿を知ってるかときくと、「知ってる、知ってる。グルシャンなんとかかんとか」と兄さんたちが言う。値段をきくと、「4000ルピー(4640円)」という。「そんな高くなくて、2000ルピーぐらいのはない?私は以前カラチでエアコン付きで500ルピーの宿に泊まったことがあるよ」と大昔の話をすると、兄さんたちはケラケラ笑って、「500ルピーだなんて、どういう話をしとるんよ。4000ルピーのゲストハウスしかないよ。あなたからするとたいした額ではないでしょ」こんにゃろーと思ったが、もう明日の航空券を買った後なんで、泊まるしかない。


 おんぼろタクシーに乗って空港を出ると、街は土埃が舞っているのか灰色に覆われている。べトナムもカンボジアもタイもどこもかしこも空気が悪い。大気汚染が地球上に広がっているようだ。


 着いたゲストハウスはほんとうに宿ビジネスのこと知ってるの?これで4000ルピーもよくぼったくるね、と言いたいような、普通のがらんとした部屋。でも、マネージャーとオーナーの会話がパシュトゥー語だったのをずばやくキャッチして、「あなたたちパシュトー人なの?」とこちらもブロークンパシュトゥー語を話して、少し打ち解けてから、「あなた、ゲストの部屋には飲み水を置いとかないとゲストハウスと言えないよ」とか、「トイレが水だらけだよ。どうやって座るの?掃除した後はちゃんと拭かなきゃ」とか、「タオルと石けんがありませんよ」と、いちいち指図しているが、マッチャーというマネージャーは嫌な顔はしないで、はいはいと言うことをきいている。(当たり前のことだけど。)


 近くのバザールに探検に行くと行ったら、マッチャーも付いてきて、この辺りは古くからある界隈で、近くに海軍と陸軍の住宅もあり、テロが起こったことはないと説明してくれた。テロがないのはいいけど、うーむ、魅力ないなあ、この辺り。


 あーあ、ルンブール谷までの道は遠いなあ。

 

PS:日本を出た頃から、このJimdoの無料ホームページの操作が変わり、写真のアップもできなくなりなりました。(写真アップロードをクリックしても、何の反応もない)誰か教えてください。