本の準備と言いながらも温泉へ

ルンブールに戻るのが遅れた理由は、パソコンのトラブルのためでした。

12月半ばから1月末までの丸々1ヶ月半、ウイルスにやられ初期化したり、バックアップを移行してファイルを整理した後に、元旦に再度ウイルスもどきに騙され、セキュリティソフトを入れたり、バージョンアップしたり、再び初期化したり、データを移行し、整理し直したり、ダウンロードするけど平気で2、3日かかったり、異常なことが何やらかんやら次々と起こって、振り回されっぱでした。

 

2月に入ってMacの問題も一息ついたので(まだわからないところもあるが)、日本にいる間にやらねばと思っていた本作りの原稿や写真選びをようやく始めています。

 

三一書房から「パキスタンに嫁に行く」が出て22年、パキスタンのサンゲミール出版から写真集「Kalasha-その生活と伝統」が出て14年、カラーシャの谷に住み始めて30年経ち、そろそろ新しい本を出すタイミングじゃないかと思っているのです。今やらないと、頭脳は退化していくばかりで書けなくなるかもという危惧もありますものね。

 

ということで原稿を書き始めたものの、なかなか進みません。集中力がない。まとまらない。当然ながら、まだ出版社も決まってない。そういう時に博多の友達から温泉のお誘いがかかりました。彼女はクラフト活動の協力者であり、2シリーズの紙芝居も寄付してもらっています。

 

今回は別府の鉄輪温泉。しかしその当日2月11日、よりにもよって北部九州は大雪警報が出ていて、佐賀から高速基山で乗り換えて鉄輪温泉直行の高速バスで行く予定だったのが、高速道路は閉鎖されてしまいました。こりゃ、もうキャンセルだろうと一旦諦めたけれど、博多の友達は「午後から天気は回復するようだから、ぜひ行きたい」と言うんで、寒々した家で震えているよりも、温泉に浸かっていた方がよろしいと思い直して、JRで向かうことにしました。佐賀~鳥栖~久留米~大分~別府~鉄輪温泉と少し遠回りで時間はかかりましたが、小さい頃に母の実家の本家があったのでよく乗っていた九大線に何十年ぶりに乗ることもでき、結構満足できました。

 

泊まったのは湯治客専門の古い宿で、食事は自炊。近くのスーパーやお店で買った食材を洗って地獄釜に入れるだけの蒸し料理だけど、それが素晴らしい。里芋、えび、ご飯、魚、キャベツを敷いた鶏肉、ほうれん草、シュウマイ。どれも素材そのものの味が凝縮されておいしいのなんのって。調味料はほとんど要らない。

 

ビールで乾杯して、地獄釜で作った夕食を食べてる時に、ちょっくらテレビをつけたら、「ブラタモリ」が始まるところで、それも「別府めぐり」でした。ちょうど良いタイミングじゃんと喜んでいると、タモリさんたち鉄輪温泉の古い宿に入っていった。入り口は見覚えがなかったけど、その奥に湯気モクモクで並んでいる地獄釜はアレレ、我々がさっき使っていた場所じゃないですか。テレビに現れた方はうちの女将さんじゃんか。タモリさんたちは我々と反対の入り口から入って来たから最初わからなかったが、まさに今泊まって居るここの宿。びっくりしたなあもう!

 

 そういうわけで鉄輪温泉は堪能してきました。でも原稿書き、その後の諸々な作業はいつ終わるんでしょうか。パキスタンのルンブール谷に戻るのもドンドン遅れていきそうですなあ。

 

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コメント: 2
  • #1

    MASUOKA Shuichi (水曜日, 15 2月 2017 23:45)

    記事にでてくる鉄の輪の温泉はどこかで見たな、さてどこだったか、なんて読むんだったか。そうだねブラタモリで最近見た記憶がうっすらとよみがえった、カンナワというんだ。以前にも三次に行った記事があったがこれも私にはミヨシとは読む力が無い。 温泉で体を温めたあと野菜肉を蒸して酒を飲む。極楽極楽。

  • #2

    わだ晶子 (月曜日, 20 2月 2017 23:00)

    ごめん。フリガナつけとかんと行かんやったね。私も読めなかったもん。とにかく、日本の温泉、最高よね。ちょっとした万年病だったら、薬より湯治の方が効くような気がする。