日本からの緊急支援金が到着

2010年9月9日

日本からの緊急支援金が到着

 8月28日の緊急支援を呼びかけるブログを見て、すぐさま静江さん、いさこさんをはじめとした日本の友人たちが動いてくれたおかげで、静江さんが成田からイスラマバードに発つ9月3日までの5~6日の間に、37名もの方々からの支援金、819,000円と1,800ドルが集まりました。成田空港でドルに換金したその支援金を持って、静江さんが9月5日、チトラールの町に到着しました。


 

 到着の知らせを受けて、NGOの現地責任者であるサイフラーさんと共に私も次の日にチトラールへ向かいました。静江さんと合流して、私たちのNGOの口座があるカイバル銀行に行き、ドルをルピーに換金して、そのまま口座に入金しました。これで37名の方々からの支援金は無事に現地に届いたことになります。支援金を下さった方、協力して下さった方、ほんとうにほんとうにありがとうございました。現地の人々を代表して心から厚く感謝いたします。

 

 

草の根援助のプロジェクトは断念

 同じ日、イスラマバードの日本大使館から草の根援助のプロジェクトの申請書と、それに付随する書類が届きました。このプロジェクトは規模が大きく、村と発電所だけでなく、他にも例えば橋の保護堤防とか複数の堤防工事を含めることになり、これが遂行できれば、ルンブールを流れる川の主な流域は不意の鉄砲水に対して「鬼に金棒」になるはずでした。

 しかしながら、種々の書類を準備するのに最低1ヶ月はかかり、さらに書類を提出してからの大使館での審査、日本の外務省での審査で2ヶ月から8ヶ月の時間が費やされるので(2004年の水力発電所プロジェクトの際には、全行程でおよそ一年間かかった)、もしも申請が受諾されても、工事を始めるのは来年になることがわかりました。

 それに、私事になりますが、家庭の事情で私は10月に帰国することになっています。その前に書類を提出したとしても、大使館や外務省の審査において質問に応対することができません。こういった状況を考え含めた結果、このプロジェクトの申請は断念することにしました。

 

緊急支援金で堤防建設

 来年の夏に再び今年のような鉄砲水が襲ったら、川底が上がっている現在の状態では、発電所もバラングル村の家々の大半が流される可能性が非常に強いので、堤防建設工事は水が少なくなる今年の秋、つまり今すぐに始めなければなりません。

 今回、日本からの緊急支援金がすみやかに届いたおかげで、さっそくセメント、砂利などの資材の準備を始めています。今後の工事過程の報告は追ってこのブログでもお知らせしていきます。

 

ルンブール文化福祉開発組合

代表・わだ晶子